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かきのたね~自閉症のなあくんと~

かきのたね~自閉症のなあくんと~

自閉症と診断された・・・

なあくんが自閉症と診断されたのは2歳7ヶ月の時。

1歳半の集団検診で言葉の遅れ、名前を呼んでも反応しないことなどを指摘され、

個別面接を受け、その時に初めて「自閉症」という言葉を聞 かされた。

 
その時は何の知識もなかったので、「ふ~ん」といった感じだったが、

自閉症について調べるにつれ愕然とし、泣きはらす日々が続いた。

あまりにも自閉症児の特徴となあくんの気になる行動が似ていたから。

くるくる回る、つま先で歩く、目が合わない、名前を呼んでも振り向かない…当てはまる項目が多すぎた。

病院で診断された時は、自閉症だという確信があったのでショックというよりも「やっぱりね」という感じだった。

だけど・・・治ることはないということに生きていく力を失いそうになる。

何度も一緒に死ぬことを考えた。

何をしていても涙が出てきてしまうし、お兄ちゃんを見ても将来のことを考え泣けてしまう。

治る病気だったら頑張るのに・・・母親の亡き後はどうなっちゃうのか?

まだ小さいのにそんなことばかり考えてしまう。

その頃私は病院の受付をしていた。

待合室で親子が話をしていると涙が出てくる。

なあくんと同じくらいの子供が喋っていると気になって

保険証を確認し、生年月日を見ていた。

なあくんより大きいと安心し、小さい子だとたまらなく苦しくなった。

それまで比較的公園や家の外で遊ばせていたが、他の子を見たくないので出られなくなった。

窓から入ってくる子供たちの声にも悲しくなり、夏でも窓を閉め、耳を塞いでいた。

保育所にお迎えに行っても他の子供たちはもちろん、他のお母さんたちに会うことも嫌だった。

生きていることが苦しかった。


 
その頃に比べると家族は随分たくましくなってきた。

少しのパニックでは動じることもなく、他の子と比べ、泣くことも少なくなってきた。

段々に受容できてきていることを実感している。

本当に辛かった2年前の日々…それがあったから今日笑っていられるのだと思う。

あの時に比べたら…っていう思いがあるし、その時期を乗り越えてきたということが自信に繋がっているのだと思う。

もちろん落ち込むことも多いけどね。



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